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◆日時:平成30年2月3日(土)13:20~16:00
◆場所:柳原公民館 大学習室
◆主催:長野市PTA連合会 保護者代表者特別委員会
◆参加人数:約80人

今年度第2回の保護者代表者会が行われました。

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1 開会のことば
2 長野市大人と子どもの心得八か条 唱和
3 委員長挨拶
4 会長講話
5 分散会「活気ある学級PTAについて考えよう ~PTAは子ども達の応援団~」
6 まとめ 教師理事 松本雄二先生(中条小学校)
7 閉会のことば

<長野市PTA連合会 大矢洋丈会長の講話(要旨)>

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◆自己紹介
座右の銘は二つ。
「理想体現」- 理想を語るのではなく、自らの行動で表現する。
「『できるかできないか』ではなく『やるかやらないか』」- やってだめならしょうがない。結果ではなくプロセスを大切にしている。

◆PTAとの出逢い
副会長として初めてPTAに参加。女性ばかりの役員会に驚き、父親(男性)を受け入れる雰囲気と母親の目線、父親の協力が必要だと感じる。
翌年、会長となってからは、いかに会員を巻き込む活動を行うかに専念し、同時に父親の会を設立。父親が参加しやすい環境を整備した。
PTAが主催していたイベントを数年ぶりに復活させ、先生と保護者がPTAに参加する環境づくりと合わせ、キャリア教育の充実を図った。

◆話し合いの大切さ
前年踏襲を続けることで時代背景と活動がマッチしなくなっている。変化を嫌う傾向も感じる。「やめる勇気と続ける勇気」が必要で、PTAには新しい取り組みを認める寛容性が大切。
「たのしい」とは「楽(らく)」なことではなく「愉快」であること。愉しくなければ会員はPTA活動に参加しない。多様性が認められる社会となり、社会は変化している。過去よりも今必要なことを話し合い、今必要としている活動に転換しなければならない。失敗したのならその理由があるはずで、その理由を明確にし、みんなで話し合いながら改善すれば良い。
子ども達のため、だけで終わらせるのではなく、「何ができるのか」を親と先生が話し合う場面を作ることが大切。

◆学級懇談会
・一番身近な話し合いの場が学級懇談会(学級PTA)であるが、参加者は減少している。
・学級懇談会はPTAが主催しているという意識が大切。
・話し合いたいことを、PTAが主体となって先生と話し合って行きたい。
・参加者を増やすには学級懇談会の価値を変える。
・PTAは「学級PTA」が源流。学級懇談会は学校教育と家庭教育をシンクロさせ、協力を見出す場。
・学校でできることと家庭でできることを話し合い、理解し、教育を支え合う。子育てに関する情報交換でも良い。サロン的な井戸端会議的なもので十分。学校と家庭の連絡機関ではダメ。
・アイデアを出し合い、アイデアを共有しよう。
・これからの時代を生きる子ども達は「時代のうねり」の中で生活している。ヘルパーではなくサポーターとして子どもに寄り添う。応援団としての学級PTAを。

◆PTAとは
・PTAは民主的で独立した任意の団体
・営利を目的としない社会教育関係団体
・学校の後援会的な機関ではなく、理解する
・学校・家庭・地域に学びを還元する会員の研鑽
・支援対象は児童・生徒
・自発的、自主的に参加できる環境づくり(強制はダメ)
・ピラミッド型の運営組織ではなく、各単位PTAの規模や組織形態に関係のない、横並びの組織
・PTAは連合会であり、横のつながりを大切にしたい。

◆PTAはつまらない?
なぜ、PTAはつまらないと言われてしまうのか?

・会員の声を取り入れていない旧態依然の活動
・時代背景にそぐわない前年踏襲の体制
・「子どものため」「学校への恩返し」という一方的な押し付けや強制を感じさせる(理由や目的がない)
・PTA活動の目的が明確に周知されていない
・多様化する社会において家族の在り方も変化。お金や参加に対して負担感を感じる

⇒これらの課題に対して改善を図り、満足度を上げることがリーダーの役割である

◆愉しいPTAに
・楽しいとは「楽」をすることではない。
・愉しい=愉快=気持ちの良いこと
・気持ちが浮き立つようなPTA活動に

◆まとめ
・行動で示す。身近な大人は子どもにとって「憧れ」の存在
・親の願いと子の想い
・教育を支援するとは、教育を理解すること
・子どもを育てるだけではなく、私たちも育つ気持ちが大切
・育児+教育=「子育て」
・グローバルな時代だからこそローカル(身近)な活動に目を向ける
・子どもたちが将来に希望を持てる教育を!!

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<分散会>

テーマ「活気ある学級PTAについて考えよう」

約8人×10グループに分かれ、次の(1)~(4)について話し合い、各グループの中央に用意された模造紙に付箋を貼りながら話し合う形で進められました。

(1) 学級PTAの現状
(2) 学級PTA運営の工夫
(3) 改善に向けた取り組み
(4) 和ごころある活発な学級PTAとは

まず始めにアイスブレーキング(注)。サイコロトークで自己紹介を行い、発言しやすい雰囲気が作られたこともあり、終始、和やかな雰囲気の中で話し合いが進みました。

(注)初対面の人同士が出会う時、その緊張を解きほぐし、場の雰囲気を和ませる手法。自己紹介をしたり、簡単なゲームを行うことで、相互のコミュニケーションが取りやすくなる。

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そして最後は、それぞれのグループで話し合ったことを発表し、お互いに学び合うことができました。

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◆まとめ ~グループ発表から~
〇どうしても男性が少なくなってしまいがちだが、「親父の会」を作ると男性もPTA活動に関心をもち、参加しやすくなる。地域や父親などの男性を巻き込むことが和ごころにつながる。学校によっては「親父の会」と言う名称だが、母親が参加している場合もある。
〇ワークショップ形式だと気楽に話すことができて良い。
〇茶話会をやると参加率が上がる。
〇親子レクでキャンプなどをしている。
〇飲み会(懇親会)を開くことで、横のつながりができて良い。
〇遠足の付き添いや、スケート教室のボランティアなどに参加することで、学校のことを理解できる。子ども達の応援団だという意識を共有したい。
〇事前に担任の先生から、学年通信や学級通信で懇談会のテーマを載せてもらうことで、懇談会での発言が活発になる。
〇テーマの設定をするだけではなく、少し手間かもしれないが、事前にテーマに関するアンケートを取ることで、懇談会に参加できない方も、アンケートを記入するだけで参加できて良い。アンケートのまとめは、懇談会で配っている。更に、懇談会での話題をPTA保護者代表者会の会報で会員にフィードバックをすることで、情報を共有している。
〇懇談会時に、学校の図書館で子ども達を見ていてくれるシステムがあり、懇談会後に子どもと下校でき、家でお留守番をさせずに済み、とても助かっている。
〇発信することは大切なことなので、懇談会に子どもも一緒に参加をし、第1回の保護者代表者会で行った「ワールドカフェ」のような形式を取り入れた話し合いの場をもつのも良い。

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◆感想等
・大矢会長の人となりがわかりとても良かったです。特に、楽しいとは楽をすることではなく、愉しい(自分が気持ち良い)ことだという話がとても身に沁みました。
・PTAだからこそできる横のつながりを大切にしていきたいと改めて思いました。
・大規模校と小規模校とで情報交換ができて良かったです。
・グループに分かれ、付箋を用いながらお互いの情報交換をしっかりできて良かったです。
・他校の実践事例がとても参考になりました。

それぞれの学びを学校へ持ち帰り、より活気あふれる愉しいPTAづくりをして行けると良いですね。
保護者代表者特別委員会の皆様、お疲れさまでした。また、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。今後の学級懇談会の開催にご活用ください。