【活動テーマ】
「ともに」~存在感のある市P連を追求する~
【基本的な考え方】
昨年度は、各単位PTAから頂いている分担会費の値上げの是非をめぐり、長野市PTA連合会(以下「市P連」といいます。)が大きく揺れた年でした。この問題を契機として、これまで以上に、市P連が行っている活動の意味・必要性、市P連の存在意義が問われた年であったと感じています。また、全国各地で頻繁に単位PTAや連合会の解散、連合会からの脱退のニュースが報じられる中、一部の単位PTAから、「市P連の活動に参加することが負担」、「単位PTAだけであればよいが、市P連があることによって会長のなり手が無くなる」などの切実なご意見も寄せられ、市P連の組織としての継続性に対する危機感すらも覚えました。
そのため、本年度の市P連は、真価が問われているといえます。
そこで、本年度は、「ともに」と「存在感」の二つの柱を大切にして活動を行っていきたいと考えています。
~ともに~
近時、「ウェルビーイング」という言葉を耳にすることが多くなりました。第4次長野県教育振興基本計画でも「個人と社会のウェルビーイングの実現」が目指すべき姿とされていますが、この「ウェルビーイング」とは、身体的・精神的・社会的に良い状態にあることをいい、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を含み、また、個人のみならず、個人を取り巻く場や地域、社会が持続的に良い状態であることを含む包括的な概念と言われています。日本では、自尊感情や自己効力感の高さといった、個人が獲得・達成する能力や状態に基づく獲得的要素に加え、利他性、協働性、社会貢献意識といった、人とのつながり・関係性に基づく協調的要素が、人々のウェルビーイングの実現に重要な意味を持っているとされています。
市P連の活動は、単位PTAの枠を超えて保護者・教職員・地域が手を取り合って、長野市の子ども達の笑顔と未来のために、ともに育て、ともに学び、ともに創り上げていくものであり、人とのつながり・関係性に基づく協調的要素の醸成の場であります。大人達に多幸感があれば、必ずや子ども達にも良い影響がもたらされます。長野市の子ども達のためと同時に、我々大人も「ともに」を大切にして、ウェルビーイングを追求しましょう。
~存在感~
上記で取り上げた切実なご意見が上がる一つの理由として、「市P連は何をしていて、どのような組織なのか」という根本的なところをご理解いただけていなかったことがあると考えています。引き続き、ホームページやSNSでの周知や広報に力を入れるとともに、今年度は、どのようにすれば、このような根本的なところから市P連の組織や活動をご理解いただけるかについて検討を進めたいと考えます。
また、ブロック協議会などにおいて、学校設備の充実(例えば、エアコンの清掃、洋式トイレへの入れ替え)、中学校部活動の地域移行、学校の適正配置などの教育課題が話題に上ることがあります。これまでも市P連の活動として、長野市教育委員会、長野市校長会、市P連が一堂に会して議論する教育懇談会を行い、意見交換を行ってきましたが、これに加えて、市P連だからこそできる提言ができないかを検討したいと考えます。
加盟単位PTAやその会員の皆様に市P連のことを知ってもらい、市P連活動を通じてともに学び、気付きを得て、市P連があってよかったと思ってもらうことによって、存在感のある市P連の組織・活動にしていかなければ未来はないという覚悟で今年度の事業を遂行して参りたいと考えています。
今年度大切にしたい二つの柱について述べましたが、これらは会長一人、正副会長会だけでできることではありません。子ども達の健やかな成長、笑顔、幸せを願う大人達の力を結集して、「ともに」活動していきましょう。
【活動方針】
1 市P連だからこそできる人とのつながり・関係性を大切にし、大人達もウェルビーイングを追求できる市P連活動を目指します。
2 市P連の組織や活動をより多くの人に知ってもらい、理解してもらえるよう、ホームページやSNSによる周知・広報に力を入れ、可視化(見る化)をより推進します。
3 長野市教育委員会や長野市校長会、教育関係諸団体や地域社会との連携を深め、協働していきます。
4 長野市の小中学校が抱える教育課題について、行政等に対して必要な提言をしていきます。
5 単位PTAの支援をしっかり行います。
6 「長野市大人と子どもの心得八か条」や「長野市青少年ネット利用啓発運動」の定着を図る活動を通じて、家庭や地域の教育力向上へのサポートを行います。